脊柱管狭窄症の症状は日常生活に大きく影響を及ぼすものであり、場合によっては手術を検討しなければいけないこともあります。
でも、手術はどのぐらいの費用がかかるのか事前に知っておきたいですよね。結論からいってしまうと、脊柱管狭窄症の手術費用をホームページなどで事前に公表している病院やクリニックは意外と少ないです。
そのため、わかる範囲で記事にまとめましたのでご覧ください。
脊柱管狭窄症の手術費用の目安
脊柱管狭窄症の手術にかかる費用は病院に多少大きく異なります。
また、どのような手術を選択するかによっても費用が変わってくるのが特徴です。
例えば、MELという内視鏡下手術の費用は200,000~350,000円程度の費用が目安になってくるようです。
あるいはXLIFという手術法に関しては700,000~900,000円が相場。
これら紹介した手術法はどちらも保険が適用されるものです。(記載した費用は保険適用後のもの)
脊柱管狭窄症の手術法には保険が適用されないものも存在し、そちらを選択すると費用は一気に高くなります。
場合によっては100万円を超えてしまうようなものもあるようです。
そのため手術を検討するためには以下のようなことをしっかりと確認しなければいけません。
- 各手術の内容
- 各手術のメリット・デメリット
以下の項目で脊柱管狭窄症の手術の種類と特徴について解説していきます。ぜひ、参考にしてください。
脊柱管狭窄症の手術の種類
ここからは脊柱管狭窄症の手術方法の一部を紹介していきます。
解説するのは、
- FEL(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)
- MEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)
- XLIF(固定術)
です。
FEL(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)
FELとは、内視鏡下で太くなってしまった黄色靭帯を切除する方法のことです。
一般的に行われる切開手術よりも傷口が小さく、筋肉も大きく切る必要がないことから体への負担が少ないといわれています。
そのため、術後の痛みも軽く、回復も早いのが特徴です。
FELが行える症例は限られており、片側のみ症状が現れる外側陥凹狭窄などが対象となっています。
MEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)
KELは内視鏡を使った手術方法です。全身麻酔の後に18mm程度皮膚を切開し、手術を行います。
この方法も先述したFELと同じく、黄色靭帯を切除する方法です。FELとの違いは出血量がやや多く、手術時間も長くなってしまう点。
しかし、メリットは傷口が目立たず、術後の痛みや最近感染の危険性が少ないというところでしょう。
XLIF(固定術)
XLIFとは、内視鏡とX線透過装置を使って手術を行う方法です。背骨を固定することで安定性を向上させ、症状改善を計ります。
この手術法のメリットは、背中側の組織を傷めないため痛みが少なく、回復も早いという点です。お腹側から手術を行うため、背中の筋肉や神経に触れないためです。
しかし、狭窄症が進行し重度の場合には適応にならないケースもあるようです。また、脊柱管狭窄症が腰椎の下の方で起こっている場合、解剖学的に手術するのが困難になってしまうというデメリットもあります。
脊柱管狭窄症の手術以外の対策法
脊柱管狭窄症は手術以外にはいくつか対策法があります。
代表的なものは、
- 運動
- 食事
- やってはいけない動作に注意する
などです。
脊柱管狭窄症は運動不足によって症状が悪化する可能性があります。症状があるからといって安静にしすぎてしまうと、筋力が低下してしまうからです。
うまく姿勢を保つことができなくなるため、症状改善を目指すのであれば運動は意識してやったほうが良いでしょう。
また、食事に関しても注意が必要です。甘いものや炭水化物を食べ過ぎて体重過多になってしまうと、腰への負担が大きくなってしまい症状が悪化してしまいます。
筋肉や骨、椎間板など腰回りの大切な組織の状態を保つためにはたんぱく質を中心とした食事へと切り替えることをおすすめします。
脊柱管狭窄症の対策に関してこちらの記事が参考になりますので、ぜひご覧ください。
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まとめ
脊柱管狭窄症の手術費用はどのような手術法を選択するかによって大きく異なります。
保険適用のものもあれば、保険が適用されず自己負担で行うものもあります。そのため、手術を選択する前に各手術法のメリット・デメリットを把握しなければなりません。
医師や看護師に確認するだけでなく、自分で調べることも必要です。そのうえでどの手術法を選択するかを決めていきましょう。
また、脊柱管狭窄症は体の歪みや体の筋肉の緊張によって症状が悪化することもあります。当院では脊柱管狭窄症に特化した施術もしていますのでぜひご相談ください。