仕事や人間関係の悩み、日々の様々な問題を抱えて「ストレスでぐっすり眠れない、気持ちがいつも憂鬱…」という症状に悩んでいる方は意外と多いのではないでしょうか?もしかするとそれは、不眠症やうつ病発症のサインかも知れません。
「眠れない=不眠症」「気持ちが憂鬱=うつ病」というように一見全く違う症状に思われがちですが、実はこれら二つの症状は密接に関係しており、お互いに影響しあう関係性を持っています。
今回は知らないと症状が悪化する恐れもある「密接な不眠症とうつの関係」について解説します。
不眠症とは
不眠症とは睡眠障害の一種で、以下三点が特徴です。
- 十分に眠ることができない
- 継続的な睡眠困難
- 質の低い睡眠
- 睡眠中何度も目覚める
これらは慢性的・または急性的に発生し、日常生活の質を著しく低下させて精神的ストレスを引き起こしてしまいます。
不眠症は
- 日中の過度な疲労
- 集中力・注意力の低下
- 記憶力の低下
- 気分の変動
上記のような様々な健康問題を引き起こし、またこのような問題から日々のパフォーマンスや生産性の低下につながることで、思いもよらない事故を起こしてしまう危険性も。さらには対人関係にまで影響してしまう可能性もあります。そしてこれら不眠症の問題は、あなた一人ではなく家庭内の緊張やストレスの原因になることも。
家族全体の生活に影響を及ぼす恐れもあるため、家庭生活そのものの質まで低下してしまうこともあるでしょう。
うつ病とは
うつ・うつ病とは
- 無関心
- 喪失感
- 悲しい気持ちが続く
- エネルギー、活力の低下
上記のような症状を伴う精神疾患のこと。うつ病を発症すると、生活のあらゆる場面に影響を与えてしまいます。
- 日常的な活動が辛くなる(お風呂や起床、身なりを整えるなど)
- 仕事の遂行が困難
- 継続的な情緒的苦痛・不安
- 自尊心の著しい低下
- 対人関係の悪化
さらに症状が深刻化すると、何もかもが嫌になってしまい、自殺の危険性も引き起こしかねません。うつ病は不眠症と同じく一人の問題ではなく、家族間・友人間など人間関係に影響を及ぼすことも。
身近な家族や友人もあなたの感情的な辛さ・苦痛を共有してしまうことで、ともにストレスを感じるためです。
不眠症とうつ・うつ病の関係
実は不眠症とうつ病は密接に関係しており、不眠症を持つ人はうつ病になりやすく、うつ病を持つ人は不眠症になりやすいと言われています。これらの状態が一緒に発生してしまうと、それぞれの症状がいっきに悪化してしまい治療が困難になることも。
科学的研究によると、不眠症を持つ人はうつ病になる可能性が高く、不眠症が及ぼす「眠れないストレス、身体が休まらない、嫌な考えが頭を延々に巡る…」などの影響で、うつ病の症状をさらに悪化させる可能性が高まります。睡眠不足や感情の不安定さが増すことで、心理的な負担が増加する恐れもあるでしょう。
不眠症やうつ病の症状を少しでも感じたときは、早めに対処するのが症状を悪化させないカギとなります。
まとめ
不眠症とうつ病は個人的な差がありますが、悪い影響が重なり合って相互に悪化してしまうことが多く見られます。これらメンタルヘルスの問題は早めの発見と治療が大切。
「大丈夫!まだ頑張れる!」「ちょっと疲れているだけ…」と身体や心の声に耳を傾けず無理をしてしまうと、かえって大きな健康問題に発展してしまうことも。
「最近ちょっと辛いな…うまく眠れない…」と感じたら、生活習慣の改善や意識的に休息を取り、ときには専門家にアドバイスをもらって早期発見と適切な対処・治療を心掛けましょう。