肩のハリと栄養不足には大きな関係があります。普段食べている食べ物や飲み物が肩こりの症状を左右している可能性があるのです。
しかし、どんな栄養素が肩のハリと関係があるのかはあまり知られていないですよね。本記事では、肩のハリと栄養素との関係を国家資格者として解説していきます。
具体的には以下のことが解説されています。
- 肩のハリと栄養不足との関係
- 栄養ドリンクで肩こりはケアできるか?
- 肩のハリをケアするのに必要な栄養素
これを知ることによって今日から肩のハリに対するケアの考え方が変わります。是非、ご覧ください。
肩のハリと栄養不足の関係とは?
肩のハリ原因の一つに栄養不足があるという研究結果があります。具体的な研究結果は体内にビタミンCが少ないと肩のハリになってしまう可能性が高くなるというものでした。
以下は研究結果の報告が記載されている記事の引用です。
「この研究は、アメリカで行われた国民健康調査の一環として、実施されました。対象は、20歳以上のアメリカ人4742名。対象者には以下の項目の調査が行われました。
(略)
血液中のビタミンCが不足している方は、不足していない方と比べ、肩こりになる危険性が1.5倍、膝痛を発症する危険性が1.3倍、リウマチ様症状を発症する危険性が1.4倍高くなっていました。」
ポケットセラピストニュース|ある栄養素の不足が腰痛を引き起こす?より引用
つまり、普段食事でビタミンCをしっかりと摂取していない人は肩のハリになってしまう可能性が高いということです。
肩のハリと関係の深い栄養素4選
肩のハリと関係のある栄養素は他にもあります。以下の4つが代表的なものです。
- ビタミンC
- ビタミンB群
- タンパク質
- 糖質
それぞれ簡単に解説していきます。
ビタミンC
ビタミンCは抗酸化作用があり、体がサビつくのを守ってくれます。ビタミンCには体の中で悪い働きをする活性酸素をやっつける働きがあるのです。
つまり、ビタミンCが体内で不足していると活性酸素から体を守ることができなくなります。筋肉や骨の細胞がサビついてしまうと血行も悪くなるため、肩のハリにもつながりかねません。
ビタミンB群
ビタミンB群は体の疲労との関係が深い栄養素です。ビタミンB群は体のエネルギーを作ったり、代謝を促したりすることのできる栄養素です。
つまり、ビタミンB群が少ないと体に疲労が溜まりやすくなってしまい肩のハリの原因になってしまう可能性があるのです。
タンパク質
タンパク質は体をつくる栄養素です。筋肉、神経、骨や皮膚だけでなくホルモンなども作っています。タンパク質が不足すると、体の様々な機能が低下してくる可能性があります。
代謝も滞ってしまうことから、肩のハリにつながることもあります。
糖質
糖質は不足が問題になるのではなく、過剰が問題になります。糖質を過剰に摂取しすぎると体にとってマイナスの影響がいくつもあります。
例えばこのようなマイナスの影響があります。
- 血糖値がジョットコースターのように急上昇、急降下してしまう
- 体内のタンパク質と結びついて、体の細胞を壊してしまう
このような変化は体に大きな負担をかけてしまいます。食事に糖質や炭水化物が多い方は注意が必要です。
コンビニに売っている栄養ドリンクで肩こりがケアできるってほんと!?
結論からいってコンビニで売っている栄養ドリンクでは肩のハリをケアすることはできません。
なぜなら栄養素は含まれていますが、栄養ドリンクだけの量では肩こりが楽になるまでの効果は期待できないからです。
また、コンビニで売られているエナジードリンクにも期待できません。カフェイン量と糖質量が多すぎる点が問題になっており、肩のハリをケアするまでには至らない可能性が非常に高いからです。
エナジードリンクはコーヒー2杯分のカフェインが含まれていることもあります。そのため、カフェイン中毒の危険性もあるのです。
実際にはアメリカでは13件の死亡事故も発生したほどです。
肩のハリを悪化させない食事のポイント3選
肩のハリの症状を悪化させないために大切な食事のポイントは以下の3つです。
- 炭水化物・糖質を控える
- タンパク質をたくさん食べる
- ビタミンCを多く摂る
これらを実行することにより、肩のハリの症状を予防することができる可能性が高くなります。一つずつ説明していきます。
炭水化物・糖質を控える
炭水化物と糖質を控えると血糖値の急上昇や急降下が抑えられることから、体への不安を減らすことができます。なぜなら、血糖値の大きな変化はホルモンを大量に分泌してしまったり、正常な細胞を結果的に壊してしまったりするからです。
炭水化物とは、ようするに白米やパン類、麺類などの食べ物のこといいます。炭水化物には多くの糖質が含まれています。日本食でいうところの主食にあたる部分です。炭水化物を減らすことは健康と直結することがわかってきています。
実際にWHO(世界保健機構)も次のように述べています。
「世界保健機関(WHO)は4日、肥満や虫歯を予防するために、砂糖などの糖類を一日に摂取するカロリーの5%未満に抑えるべきだとする新指針を発表した。
平均的な成人で25グラム(ティースプーン6杯分)程度。従来は10%までと推奨していたが、各種の研究結果から基準を引き下げた。
新指針では引き続き「10%までを推奨する」としつつも、「5%より低ければ、さらに健康増進効果を得られる」と追加した。」
日本経済新聞|1日の糖類は小さじ6杯分まで WHOが新指針
このように糖質や炭水化物は世界的にみても少なくすることが推奨されているのです。
タンパク質をたくさん食べる
タンパク質は体の中で最も大切な栄養素です。なぜなら、水の次の多いのがタンパク質だからです。それだけ、体のさまざまな部分に使われ主要な機能を担っています。
筋肉や血管、関節、骨を作る材料になるためタンパク質が不足するとこれらの組織をうまく作ることができません。肩こりのケアには肉・魚・卵などの十分なたんぱく質が必要です。
ビタミンCを多く摂る
ビタミンCを多く摂取すると体のサビつきから守ってくれる。なぜなら、ビタミンCは抗酸化作用をもっているため、有害な活性酸素を退治してくれるからです。
バナナやレモン、ジャガイモに多く含まれるビタミンCをしっかりと摂取してみましょう。
まとめ
肩のハリと栄養不足には大きな関係があります。実際の研究結果でもわかっていることであり、今後もさまざまな栄養素との関連が指摘されるかもしれません。
肩のハリのケアをするためには食事に気を付けなければいけません。毎日の食事を本記事であげたポイントに注意を払いながら、自分の食べているものを意識してみましょう。