一口に「頭痛」と言っても、さまざまな種類があり、種類によって原因や対処法が違います。そのため間違った対処法をすると、頭痛が悪化してしまうことも。
また明確な原因がなく時間が立てば自然に治まる頭痛も多い一方、病気が原因で起こる頭痛もあります。
今回は頭痛の種類と、種類別の原因・症状について説明します。
頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛がある
頭痛には大きく分けて一次性頭痛(原因になる疾患がなく、繰り返し起こる頭痛)と、二次性頭痛(病気が原因で起こる頭痛)があります。
代表的な一次性頭痛は「緊張性頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」です。「緊張性頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」の特徴については、後ほど詳しく紹介します。
一方、二次性頭痛の原因になる病気には「精神疾患」「高血圧」などがあります。二日酔いによる頭痛も二次性頭痛です。
「くも膜下出血」「脳腫瘍」など、命の危険をともなう病気が原因となる頭痛も。「突然の激しい頭痛」「しびれ・痙攣・嘔吐・高熱などをともなう頭痛」の場合は、すぐに病院を受診してください。
緊張性頭痛の原因と症状
緊張性頭痛は、頭全体がギュッと締め付けられるように痛みます。偏頭痛ほど激しい痛みではありません。
緊張性頭痛は血流が悪くなることで起こると考えられています。そのため「長時間無理な姿勢を続けている」「パソコン・スマホの使いすぎ」「目が疲れている」などが原因となります。
片頭痛とは逆に「肩や首を温める」のが緊張性頭痛への対処法となります。また「首や肩のストレッチ」「適度な運動」「長時間同じ姿勢を続けない」なおが緊張性頭痛の予防法です。
片頭痛の原因と症状
片頭痛はズキンズキンと脈打つような強い痛みが特徴です。頭の片側だけが痛むことが多いですが、人・場合によっては両側が痛んだり、吐き気・嘔吐をともなう症状が出る人もいます。
また光や音に敏感になることが多いのも、片頭痛の特徴です。
頻度や頭痛が持続する時間には個人差があります。
片頭痛の原因は、何らかの理由で 脳の血管が急激に拡張すること。週末など「ストレスから解放されたとき」に血管が拡張することがあり、休日に頭痛を感じる人も。
寝過ぎ・寝不足・ホルモンバランスの変化・空腹・疲労・光や音による刺激なども片頭痛を引き起こすことがあります。
「痛い部分を冷やす」「静かなところで横になる」などが片頭痛への代表的な対処法です。
群発頭痛の原因と症状
「片方の目の奥が激しく痛む」のが群発頭痛の症状です。1年に1~2回の周期で起こり、約1ヶ月間、ほぼ毎日、同じ時間帯に症状が出ます。特に睡眠中や明け方に症状が出ることが多いです。
20~30歳代の男性に多いと言われています。
原因は明らかになっていませんが、「体内時計が関係している」「目の後ろにある太い血管が拡張して起こる」などと考えられています。
群発頭痛の発生を避けるためには「症状が出る時期には飲酒しない」「入浴後に症状が出る場合は、湯船に浸かるのを避ける」などの方法があります。
激しい痛みを感じるため、症状が出たら病院を受診しましょう。起こってしまった痛みに対しては、酸素吸入などが有効だとされています。
まとめ
頭痛にはさまざまなタイプがあり、症状や原因が違います。対処法も違うため、自分の頭痛がどのタイプなのか見極めることが大切です。
なお頭痛の中には「注意しなければいけないもの」「自分では対処できないもの」もあります。
「いつもと違う激しい頭痛」「しびれ・嘔吐・言葉が上手く出ないなどの症状を伴う頭痛」などが起こったら、重大な病気が原因になっているかも知れません。また転倒などで「頭を打ったあとの頭痛」も注意が必要です。