椎間板ヘルニアの症状によっては「手術をしようかな…」と悩んでしまう方もいますよね。しかし、どのような状態だと手術の適応になるのでしょうか?
実は椎間板ヘルニアで手術が必要なケースは稀であり、基本的にが患者さんの最終判断に委ねられることが多いです。
詳しく解説していきましょう。
椎間板ヘルニアで手術が必要なときはどんなケース
椎間板ヘルニアで手術を検討するときは2つの状態に分けて考える必要があります。
- 一つ目は「手術が必要である」
- 二つ目は「絶対に必要なわけではないが、手術をする」
ひとつずつ解説していきます。
手術が必要であるケース
手術に至る主な代表的なケースは下記の2つです。
- 排泄障害が急に現れ、症状が重い。
- 足があまり動かなくなった
排泄障害とは膀胱直腸障害のこと。つまり排尿、排便が上手くいかなくなってしまう障害のことを指します。
椎間板ヘルニアが現れた場合、飛び出た組織(髄核)が痛みやしびれを引き起こすのはよく耳にしますよね。しかし、ヘルニアが起こる場所によっては排泄に関わっている神経を圧迫してしまうこともあるんです。
その神経の圧迫によって突然排泄機能に異常が出た場合は手術をしなければいけなくなります。
また、神経に圧迫によって足があまり動かなくなるケースもあります。
しびれや痛みだけではなく、足が動かない状態にまでなってしまったら手術を検討しなかればいけません。
絶対に必要なわけではないが、手術をする
絶対に手術が必要なわけではありませんが、相談のうえ手術をすることを選択するケースも存在します。
具体的に言うと
- 足が動かし辛い
- 保存療法で効果が見られない場合
- 仕事などの理由で早急に回復を希望する場合
基本的に判断基準は「日常生活への支障がどれ程出ているか」を基準に検討していきます。
仕事や日常生活のどのように過ごしているか人それぞれなので、判断基準は個々によって違います。中程度の痛みがあっても手術をしない方もいれば、まだ動けていても早期の回復を希望し手術をする方もいるのです。
自身が置かれている状況などを総合的に判断して手術をするかしないか判断されます。また、手術を検討する場合は他の療法や生活環境でどの程度回復できそうかの見込みも含めて検討しましょう。
手術と保存療法のメリット・デメリット
椎間板ヘルニアで手術を行うときにはメリット・デメリットをしっかり把握した方が良いです。反対に保存療法(手術をしない治療)のメリット・デメリットも知らなくてはいけません。
表で見ていきましょう。
手術 | 保存療法 | |
メリット | ・職場復帰が早いことが多い ・痛みが取れる可能性が高い |
・体にメスを入れない ・費用が安い |
デメリット | ・費用が高い ・失敗のリスクがある |
・改善までに時間がかかることもある |
それぞれの費用、メリット、デメリットを医師と相談しながら慎重に決めることが大切です。
まとめ
椎間板ヘルニアになると、その不快な症状から手術をするかどうか悩むこともあるかと思います。
重篤で緊急な場合を除き、手術をするかどうかの最終判断は患者さんに委ねられます。様々な治療があるので、自身に合った治療を検討していくことが大切です。