中学生で肩こりに悩む方が年々増えてきています。実際に当院には中学生の方が来院することもあり、大きな問題になりつつあるでしょう。
本記事では、中学生の肩こりの原因や今日からできる対策について解説していきます。
中学生に起こる肩こりの原因
中学生に起こる肩こりの原因はアンバランスな姿勢と栄養不足、睡眠不足が原因であることが多いと言われています。
まずは以下に紹介する要因があるかどうかをチェックしてみましょう。
糖質の取りすぎ
糖質とは炭水化物に含まれている栄養素のこと。炭水化物は糖質と食物繊維が合わさってできています。米や小麦はもちろんですが、パンケーキや和菓子も糖質が多く含まれています。
一般的に糖質を含む炭水化物は安価であることが多く、コンビニ食やファミレスではほとんどの食材に使われています。そのため、どの食材に何の栄養素が含まれているのかを考えて買い物や外食をしないと糖質ばかりを摂ってしまうことになってしまうでしょう。
糖質を多く摂ってしまうと、血糖値が上がり体中に負担をかけてしまうだけでなく、体の細胞が傷んでしまう「糖化」という現象が起こることもあります。
成長期の身体には糖質よりも、たんぱく質やビタミンを多く必要としているので、思い当たること場合は食事を見直すことが大切です。
睡眠不足
睡眠不足が続くと自律神経のバランスが乱れ、肩こりがひどくなることがあります。
交感神経と副交感神経という2つの対照的な働きをもつ自律神経は、環境の変化に順応するため常にバランスを取ろうとしています。
しかし、睡眠不足によって自律神経のバランスが崩れてしまうと、疲労が蓄積し、肩こりになりやすくなってしまうのです。他にも疲労感や片頭痛も引き起こすこともあります。
睡眠をしっかり取り、規則正しい生活リズムを作ることが大切です。
スマホのやりすぎ
頭部の重さは約5㎏。その重さを肩まわりや首の筋肉で支えています。
猫背や前かがみなどの偏った姿勢を続けていると、肩回りの筋肉が緊張してしまい、血行不良になってしまいます。血行不良になることによって、筋肉内の疲労が取り除かれにくくなり肩こりになってしまうのです。
スマホを見る時は覗き込むような姿勢になってしまうことも多いため、スマホのやりすぎには注意が必要です。
中学生で起こる肩こりへの3つの対策
中学生で起こる肩こりでは学校生活に支障が出たり部活や習い事がやり辛くなったりすることもあります、そのため、日常生活や学業に影響が出る前に改善したい症状です。改善方法を具体的に説明していきましょう。
糖質を控えて、タンパク質をたっぷり摂る
「白米をたくさん食べると体が大きくなる」というのは半分正解で、半分誤りです。糖質はたしかに体のエネルギーになりますが、体を作る上ではタンパク質の方が重要です。
そのため、毎食白米や麺類、パン類を食べていて「肉・魚・卵」は食べないという方は注意が必要です。
首や肩の筋肉も当然タンパク質から作られており、5キロもある重い頭を支えています。普段からたんぱく質が不足していると、筋肉がうまく機能せず頭の重さをうまく支えることができません。
糖質をたっぷりと摂っていると肥満につながる危険があるので、糖質はなるべく控えてたんぱく質をしっかりと摂ることが大切です。
睡眠を6〜8時間とる
睡眠時間は6~8時間とることが大切です。学生は勉強・運動などフル活動で毎日を過ごしているため睡眠時間が短いと様々なことに支障がでてきてしまいます。
睡眠の質も大切なので寝室の環境や睡眠前の過ごし方にも工夫が必要です。睡眠の前にはゆっくりとお風呂に浸かったり、ストレッチをしたりしてリラックスできる時間を作りましょう。
肩こりを早く治すためにもしっかりと睡眠をとることが大切です。
スマホから離れる時間を作る
スマホを見ていると長時間同じ姿勢になってしまい、肩こりになりやすくなってしまいます。
首や肩は普段の生活の中でも頭を支え続けているため、スマホを見ている時間長いと筋肉の疲労は余計に溜ってしまいます。
帰宅してからはスマホを操作するのは1時間以内にするなどの工夫をし、スマホから離れる時間を作ることが大切です。
まとめ
中学生の肩こりは姿勢・睡眠・食生活に問題によって引き起こされていることがほとんどです。中学生の肩こりを放置しておくと成長段階で様々な問題が引き起こされてしまう可能性があるため、早めに対処することが必要。
ちなみに身体が発達の途中であることから大人と同じような強めのマッサージはあまり向いていません。まずは栄養を見直し、睡眠をしっかり摂り、姿勢の問題を解決することからはじめていきましょう。