「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状。
これらひとつひとつを取れば、多くの人が一度は感じたことがある症状のはず。従ってこれらの症状が出てしまっても、いつものことだからと重要視しない人が殆どです。
しかし、「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状は身体からの何かしらのサイン。ほおっておくと取り返しがつかないことになってしまうケースすらあります。
今回はそんな「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状が出てしまった時に考えられる疾患を解説していきます。
めまい、吐き気、頭痛がする疾患
感染症(風邪やインフルエンザなど)
風邪やインフルエンザなどの感染症の症状として「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状が出る場合があります。
昨今では新型コロナウイルス感染症などの症状としてもこれらの報告があがっています。
感染症といえども種類は様々で緊急性を要さずに自宅療養で十分に良くなる感染症から、直ちに医療機関を受診する必要のある感染症まであります。
自分自身では判断が非常に難しいですが、いつもの風邪などとは違う症状や、「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状でも長期間続いたり、程度が酷い場合には医療機関の受診が必要となります。
かかるべき診療科は、まずは内科・耳鼻咽喉科を受診しましょう。
自律神経失調症
自律神経失調症でも「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状が出る場合があります。
自律神経失調症とはその名のとおり、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れることにより身体をうまくコントロールできなくなってしまう症状です。
自立神経失調症では、「めまい」「吐き気」「頭痛」などの他にも様々な症状が出る場合があります。代表的な症状は以下のとおり。
- 気分が落ち込む、イライラする
- 熱感(ホットフラッシュ)、冷え
- 肩こり、脱力感
- 耳鳴り、めまい
- 息苦しさ
例えば、熱感と冷えなどのように対極的な症状が出る場合がありますがこれは自律神経の乱れによる特徴的な症状です。
自分の身体を上手くコントロールできず、様々な不調を感じることがあり、症状の出方も人それぞれです。
自律神経失調症の場合のかかるべき診療科は心療内科になりますが、ご自身で自律神経失調症だと判断できない場合もあるうえに、第一選択を心療内科にするのは少し抵抗がある方もいるかもしれません
ご自身で判断が付かない場合はまず内科を受診してみても良いでしょう。
脳疾患
脳疾患による「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状がでる場合もあります。
代表的なものでいえば「脳梗塞」「脳出血」があり、これらを脳卒中と呼びます。
脳梗塞は一部の脳血管が詰まってしまい脳内に血液が上手く循環しなくなる疾患で、脳出血は一部の脳血管が破れて出血してしまう疾患です。
また、脳腫瘍においても腫瘍の場所によってはめまい・耳鳴りが起きるケースがあるため注意が必要。
いずれにしても、これらの初期症状として「めまい」「吐き気」「頭痛」などの症状が起きる場合があり、脳卒中の場合は一刻も早く医療機関を受診しなければ最悪の場合は死に至るケースもあります。
少しでも気になる場合は脳神経外科で検査をしてもらうことをおすすめします。
片頭痛
片頭痛とは頭の両側、もしくは片側が脈打つようなズキンズキンとした痛みを出すことが特徴な疾患です。
はっきりとした原因は解明されていませんが、女性に多いことから女性ホルモンの関係性や、几帳面な性格の人になりやすいなどの精神的要因も考えられています。
そんな片頭痛ですが、最近では片頭痛にめまいが合併する「前庭性片頭痛」という疾患も報告されていますが残念ながら完全な治療方法は確立されていません。
片頭痛は女性ホルモンや精神的要因の他にも生活習慣が原因となることもあるため、自分自身で出来ることは規則正しい生活を送ることです。
それでも症状が改善しない場合は、まず内科・神経内科を受診してみましょう。
まとめ
「めまい」「吐き気」「頭痛」という症状だけをみても、様々な疾患が考えられます。
もちろんこれらの症状が出たからといって必要以上に深刻になり過ぎるのも考えものです。
しかし、これらを軽視することで取り返しのつかないことになってしまった。という末路は避けなければなりません。
いずれにせよ「めまい」「吐き気」「頭痛」といって症状は身体からのサインであることは間違いありません。
もし、普段からこれらの症状が全くでない人で急に症状が出てしまった場合には念のため医療機関を受診することをおすすめします。
頻繁にこれらの症状が出ている人でもいつもと少しでも違う感じがすれば、まずは検査を受けてみましょう。
早すぎる受診に越したことはありません。