肩のはりにロキソニンは一定の効果があります。ロキソニンには錠剤のほかに、貼り薬や塗り薬もあるので症状に合わせて上手に使い分けることが大切です。
本記事では、ロキソニンの種類やその違い、副作用について解説しています。具体的には次のことについて解説していきます。
- ロキソニンとは?
- 肩のはりにロキソニンを使う際の注意
- 慢性肩のはりにはどのタイプがおすすめ?
- ロキソニンの副作用は?
本記事を読むことによって肩のはりに効果的なロキソニンの使い方、使う際の注意点などを知ることができます。ぜひ、ご覧ください。
ロキソニンとは?解熱効果のある炎症鎮痛剤
ロキソニンとは、炎症や痛みをやわらげ、解熱効果のある炎症鎮痛剤のことです。体の痛みや症状によって次の3タイプを使い分けることができます。
- 内服できる錠剤細粒タイプ
- 貼って使うテープタイプ
- 塗って使うタイプ
ロキソニンは肩のはりの他に以下の下記のような症状に使うことができます。
- 頭痛
- 歯の治療後の痛み
- 抜歯後の痛み
- 捻挫をしたときの痛みや炎症を抑えたいとき
- 風邪の引き始めの発熱
- 生理痛
- 産後の痛み
- 手術後の痛み
このような、つらい痛みや炎症、発熱などに対処できる成分が入った薬です。
肩のはりにロキソニンを使う際の注意点は?症状を治すわけじゃなく一時しのぎ
肩のはりにロキソニンを使う際には注意が必要です。肩のはりで痛みを感じるのは、そこが炎症しているからではなく、筋肉が緊張していることがほとんどだからです。
ロキソニンは鎮痛薬としての働きはしますが、筋肉の緊張を取り除く作用はありません。そのため一時的には楽になりますが、症状が鎮まったからといって肩のはりが治ったわけではないのです。
また、ロキソニンの錠剤を継続的に服用することで副作用がでることもあります。
さらにロキソニンの貼るタイプを使い続けることでロキソニンの鎮痛剤成分が血流を抑えてしまい逆効果になり、肩のはりの原因になる可能性も否定できません。
肩のはりでロキソニンを使う際はこれらのことに注意して使うようにしましょう。
慢性肩のはりにはどのタイプがおすすめ?症状によって使い分けできるのがおすすめ
慢性の肩のはりにはロキソニンの貼るタイプがおすすめです。
貼るタイプのロキソニンはテープになっていて入浴後などに1日に1回貼るだけで、比較的長い時間効果が続きます。また、首筋など肌が露出して目立ってしまう部位には塗るタイプをおすすめします。
塗るタイプのロキソニンは臭いが気にならないので仕事や家事の合間でもマッサージしながら塗り込むことができます。
このように、ロキソニンは痛みの症状や箇所によって使い分けができるので便利な薬です。
錠剤タイプのロキソニンは症状がつらいときに使用する
錠剤タイプのロキソニンは、痛みの症状がつらいときに使うことをおすすめします。
なぜなら、錠剤タイプのロキソニンは貼るタイプや塗るタイプと比較して有効成分が多く配合されているからです。
ロキソニンは痛み物質の中の酵素に働きかけ、その働きを抑えるお薬です。強い痛みを感じて少しでも早く緩和したいという場合、錠剤タイプのロキソニンがおすすめです。
貼り薬のロキソニンはそこまでつらくないときに貼る
肩や腰などの痛みがそこまでつらくないときは、貼り薬のロキソニンをおすすめします。痛みを強く感じるときは錠剤を服用するのも良いのですが、錠剤は何度も使うと副作用が出ることもあります。
貼り薬のロキソニンは錠剤タイプと比較して優しく作用するため、副作用が心配がある方におすすめです。
長時間貼ったままにしておくとかぶれてしまうこともあるので、お風呂上りなどに貼り替えることをおすすめします。
*貼るタイプでも副作用が出る可能性があります。
塗り薬のロキソニンは有効成分が少ないので、軽い症状におすすめ
肩や腰などの痛みが軽い症状の場合は塗り薬のロキソニンをおすすめします。なぜかというと、塗り薬のロキソニンは有効成分のロキソプロフェンナトリウム水和物の含有量が少ないからです。
上記にあるように、痛みがつらい場合はロキソニンの錠剤、そこまでつらくない場合は貼り薬でも効果を得られます。
しかし、それほど痛みもなく軽い症状の場合は有効成分の少ない塗り薬を使うことでさらに副作用の心配が軽減されます。肩や腰などのほかに、肘や膝などの曲がる箇所に使いやすいのが塗り薬の特徴です。
ロキソニンの副作用は?多いのは胃の不快感
ロキソニンの副作用で多いのは胃の不快感です。
ロキソニンは強力に炎症や痛み、発熱などを取り除きますが、副作用に胃腸障害(胃潰瘍など)があります。これは、ロキソニンの作用機序によるものです。
副作用の機序
炎症や痛み、発熱などは脳内でプロスタグランジンという物質が作用することで起こります。プロスタグランジンはこのような痛みや発熱などを引き起こしますが、同時に胃粘膜も保護するという役割も担っています。
ところが、痛みや発熱を抑えるために服用したロキソニンがプロスタグランジンの合成を止めてしまうため胃粘膜のバリア機能にも影響を与えてしまうのです。その結果として、ロキソニンを服用すると副作用である胃の不快感を引き起こすことがあります。
ロキソニンを飲んではいけない時は?喘息や妊娠中が要注意
ロキソニンを飲んではいけない場合は以下の2つが代表的です。
- 喘息の症状がある
- 妊娠中の女性
喘息の症状がある人は外用薬を含め各種の抗炎症・解熱鎮痛剤が禁忌対象となります。
また、妊娠中の女性もロキソニンの服用はできるだけ控えましょう。妊娠初期に数回使用する程度なら心配ありませんが、後期にはロキソニンの服用は胎児にも影響を与える可能性があるため禁忌となってります。
喘息の人や妊娠中の女性が解熱鎮痛薬を使用する際は医師や薬剤師に相談しましょう。
肩のはりに対するロキソニン使用についてまとめ
肩のはりに対してロキソニンを使用するのは一定の効果があります。しかし、それは一時的に痛みをやわらげるだけであって症状を治すものではありません。
肩のはりの痛みがつらいときはロキソニンの錠剤を服用することで痛みがやわらぎます。痛みがそれほどつらくないときは貼り薬を貼る、それよりも軽い症状のときは塗り薬を塗るなど、痛みの症状や箇所によって使い分けることをおすすめします。
錠剤に限らずそれぞれ副作用があるので、使用上の注意に気をつけて上手に使うようにしましょう。