良質な睡眠は心身のリラックスやリフレッシュなど、私たちが健康で幸せな毎日を送るために重要な役割を果たしています。
しかし忙しい日々を送る現代人の中には「寝ているはずなのに疲れが取れない」「起床後から気持ちが憂鬱…」など、十分な睡眠を取ることが出来ない「睡眠障害」に苦しんでいる人々が増加傾向にあるのも事実です。今回は「現代人が悩む睡眠障害のタイプ~眠れない影に潜むリスクとは~」について解説します。
睡眠への理解を深め、自分の眠りと向き合ってみましょう。
睡眠障害とは
睡眠障害とは睡眠に関した様々な病気の総称で、睡眠に何らかの問題があり日常生活に支障をきたしてしまう状態です。睡眠障害にはいくつか種類があり、それぞれの症状や原因は異なりますが、共通して日中の眠気や疲労感、集中力や記憶力の低下などを引き起こす可能性があります。
- 引っ越しなど睡眠環境の変化
- 時差ボケ
- 転職など仕事の変化
日常生活の些細な変化で発症することもあり様々な種類がある睡眠障害ですが、ここでは5つの代表的な睡眠障害を紹介します。
不眠症
不眠症は「眠りにつくことができない」「途中で目覚める」「早く起きてしまう」などの症状を引き起こす睡眠障害です。
- 精神的な問題
- ストレス
- 過度な不安
- うつ病
- 薬物やアルコールなどの使用
これらが原因で引き起こされることがあります。
過眠症
過眠症は「過剰な睡眠欲求」「日中に我慢できないほどの眠気に襲われる」などの症状を引き起こす睡眠障害です。
- 睡眠時無呼吸症候群
- 中枢神経系の疾患
- 薬物の副作用
これらが原因で引き起こされることがあります。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、読んで字のごとく、睡眠中呼吸が止まる症状を引き起こす睡眠障害です。呼吸が止まることによって「鼻づまり」「頭痛」「のどの痛みや口内炎」などの症状が出てきます。
- 肥満
- アルコールや鎮静剤の使用
- 口腔内の形態異常
これらが原因で引き起こされることがあります。
ナルコレプシー
ナルコレプシーは「突然の睡眠発作」「昼間の強い眠気」などの症状を引き起こす睡眠障害です。
- 脳の化学物質の異常
- 遺伝的な要因
これらが原因で引き起こされることがあります。またナルコレプシーは、比較的若年から発症することが多いのも特徴の一つです。
レム睡眠行動障害
レム睡眠行動障害は、レム睡眠中に「大声で寝言を言う」「殴る・蹴る」「突然腕を上げる」など激しい動作を引き起こす睡眠障害です。
- 頭部の外傷
- 髄膜炎や脳炎などの炎症性疾患
- アルコールや抗うつ薬などの使用
- 神経変性疾患(脳幹部の腫瘍やパーキンソン病…)や脳血管性疾患(くも膜下出血、虚血性脳血管障害…)
これらが原因で引き起こされることがあります。
レム睡眠行動障害は中年以降の男性に多く見られることがあり、症状が強い場合「歩き回る」「窓から飛び出す」「家族にケガをさせる」など危険が伴うことも特徴的です。
眠れない影に潜むリスクとは
睡眠障害には、様々な健康リスクが潜んでいます。あなたも下記のような代表的な症状がないか、チェックしてみましょう。
- 日中の我慢できないほど強い眠気
- 記憶力や集中力の低下
- 免疫力の低下
- 不安定なメンタル
日中の眠気は運転・仕事中に事故を引き起こす原因に。また睡眠によって身体がリフレッシュ出来ない状態が続くと、心臓病や糖尿病・肥満や認知障害などを引き起こす可能性も潜んでいます。
メンタル面ではうつ病や過度な不安症を招く恐れも。記憶力や集中力の低下は、学習や仕事のパフォーマンス低下にも繋がりますよ。
睡眠は身体と心、どちらにも深い関わりがあります。もし「寝付きが悪い」「日中だるい日が続く」などの問題が気になるなら、睡眠環境や毎日の習慣を見直すことから始めてみましょう。
まとめ
睡眠は健康的で幸せな生活を送るために欠かせない要素です。しかし睡眠障害があると、あなたの日常に大きな影響を与える恐れがあります。まずは睡眠環境や毎日の習慣を改め、不安やストレスを軽減するところから始めてみましょう。
もし日常生活に支障が出るような症状を感じている場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。