不眠症は多くの人が経験する睡眠障害の一つ。しかし年齢によって、不眠症の原因は異なる傾向にあります。
今回は「不眠症に年齢別傾向はある?世代で変わる不眠症の原因と改善ポイント」について解説します。
年代別|不眠症になる原因の傾向
不眠症とは、入眠障害や中途覚醒、早朝覚醒など睡眠問題があり、日中に倦怠感や意欲低下・集中力低下などの不調が出現してしまう睡眠障害のことです。
実は不眠症は「子ども世代~中年世代」と、幅広い層で見られる症状。
それぞれの世代でどのような原因が不眠症を引き起こしているのか、不眠症の原因となる傾向を見ていきましょう。
子ども
子ども(学齢期)の不眠症の原因は年齢によってばらつきがありますが、特に中高校生において、睡眠状態が悪化している傾向にあります。
- 学業のプレッシャー
- 人間関係や部活動のストレス
- SNSの影響
幼少期~学童期の場合は、日中の活動不足や昼夜逆転など、保護者が生活環境を整えてあげることで改善しやすいです。
しかし青年期に入ると、保護者の介入が疎ましく感じる年齢。
SNSの影響で心が不安定・スマホの使い過ぎによる睡眠問題が、不眠症へ発展しているケースが多く見受けられます。
保護者が適切な距離感で話を聞いたり、家族の輪に入りやすい環境を整えることで、スマホへの依存やストレスの緩和を図ることができるでしょう。
20代~30代
働き世代では「不眠症の疑いが高い人」が6割程度と高い傾向にあります。
- ライフスタイルの変化
- 仕事や対人関係のストレス
- 家庭のストレス
就職や結婚など人間関係に大きな変化が訪れるこの世代は、新たなストレスやライフスタイルの大きな変化により睡眠が乱れやすい時期。
睡眠環境を整えたり、自分なりのストレス発散方法を見つけることで、睡眠改善をすることができるでしょう。
40代~50代
中年世代では家庭や対人関係など心のストレスだけでなく、身体的なストレスもプラスされることで睡眠問題に発展するケースが多く見られます。
- 慢性的な仕事・家族・対人関係のストレス
- 体力の衰え、老化によるストレス
- ホルモンバランスの変化
更年期に差し掛かるこの世代は、ホルモンバランスに大きな変化が訪れる時期。自律神経が乱れて中途覚醒や早朝覚醒を引き起こしやすくなり、睡眠時間に対して不満が高い傾向にあります。
ライフスタイルを見直したり運動を習慣化することで、自律神経の乱れが落ち着き、睡眠状態を改善することができるでしょう。
睡眠改善のポイント
良質な睡眠は心と身体の健康を守る大切な要素。世代傾向を踏まえながら、下記のようなポイントを意識して睡眠改善をしていくと良いでしょう。
快適な睡眠環境
寝室はリラックスできる雰囲気を作ることが大切です。
- 家具の配置
- 部屋の明るさ
- 快適な寝具
- 静かな環境
寝室には無駄なものを置かず、圧迫感を感じない家具の配置を心掛けましょう。
また遮光カーテンや照明器具で部屋の明るさを調整し、できる限り静かな環境でリラックスして眠りに付けるようにしてください。耳栓やアイマスクなどのアイテムを活用するのもおすすめ。
寝具は身体に合ったものを選び、ストレスを感じないよう清潔で肌触りの良いものを選びましょう。
温度や湿度
室温は20℃前後・湿度は50%前後、寝具内の温度は33℃前後が良いとされています。寝室に温度計や湿度計を設置し、湿度や温度を管理すると良いでしょう。
季節に応じた寝具やパジャマで調節するのもおすすめ。エアコンや加湿器・布団を温めるアイテムなどを使うとより調節しやすいですね。
生活リズム
規則正しい生活リズムにすることで睡眠時間が安定し、身体が入眠リズムを覚えてくれます。
- 夕食の時間
- お風呂の時間
- 入眠時間
毎日同じ時間に動くことで体内時計が整うと、リラックスして入眠できるようになります。また睡眠前の習慣
を整えることも大切。
睡眠前に無駄なネットサーフィンや動画鑑賞などは控え、読書や軽いストレッチなどをして、入眠前にリラックスする時間を作りましょう。
まとめ
不眠症は幅広い世代で悩んでいる人が多い睡眠障害。年齢によって原因に傾向はありますが、睡眠環境や生活リズムを整えることは、どの世代にも共通して言える睡眠改善ポイントです。
今の自分のライフスタイルを見直して、理想的な睡眠を手に入れましょう。