育児で忙しい日々の中「手首が痛い」「指が動かしづらい」と感じたことはありませんか？
実はそれ、単なる疲れではなく「腱鞘炎〜けんしょうえん〜」のサインかもしれません。子育て中の体は、知らず知らずのうちに手首へ大きな負担をかけています。
今回は「子育て中の方は特に注意！知らないうちに進行する腱鞘炎のサインと予防法」について解説いたします。
子育てと腱鞘炎、実はとても身近な関係
赤ちゃんのお世話は、抱っこに授乳、おむつ替え…と手首や指を酷使する毎日の繰り返し。
「なんだか手首が痛いな」と感じたら、それは育児疲れではなく腱鞘炎が始まっているサインかもしれません。
腱鞘炎は手や指を動かす腱と、それを包む腱鞘がこすれ合って炎症を起こす病気です。
子育て中は抱き上げ動作の繰り返しが多く、知らず知らずのうちに手首へ強い負荷がかかります。特に産後はホルモンバランスの影響で腱や関節が緩みやすく、腱鞘炎リスクが高まりますよ。
腱鞘炎とは？手首や指に痛みが出るメカニズムを知ろう
腱鞘炎は「腱〜けん〜」と「腱鞘〜けんしょう〜」の摩擦が原因で炎症を起こす病気。
痛みを理解しておくことで、放置するリスクを減らし、早めの対策がしやすくなりますよ。
育児中に特に多いのは「ドケルバン病」と呼ばれる腱鞘炎です。親指を動かす腱が炎症を起こし、手首の親指側に強い痛みを感じます。
最初は違和感程度でも、放置すれば指がスムーズに動かせなくなるケースも少なくありません。
子育て中は要注意！腱鞘炎になりやすい育児動作
腱鞘炎は育児の何気ない日常動作から静かに進行していきます。育児特有の「同じ動きの繰り返し」が手首へのダメージを蓄積させる原因です。
例えば、赤ちゃんを抱っこする時の手首は不自然に反った状態。オムツ替えでも指先や手首を酷使し、チャイルドシートへの乗せ降ろしやベビーカーの押し引きも、手に負担がかかりますよね。
この繰り返しが積み重なり、やがて腱鞘炎の症状となって現れるのです。
これって腱鞘炎？セルフチェックしてみよう
早期発見が大切とはいえ、腱鞘炎かどうかの判断は難しいもの。まずは以下の症状をチェックしてみましょう。
- 朝起きた時、手首や指がこわばる
- 赤ちゃんを抱き上げた瞬間、手首や親指の付け根がズキッと痛む
- ドアノブを回す、ペットボトルのキャップを開けるなどの動作で手首が痛い
これらに心当たりがあれば、腱鞘炎の可能性があります。「たまに痛い」から「毎日痛い」へ進行する前にケアを始めましょう。
子育て中でもできる！腱鞘炎のセルフケアと予防法
腱鞘炎は、発症後すぐならセルフケアで痛みを和らげることも可能です。育児の中で、手首への負担を減らす工夫を今日から取り入れてみてみましょう。
- 抱っこの持ち方を見直し、手首を反らさず、腕全体で支える
- サポーターやテーピングで手首を固定し、動きを制限する
- 冷やすことで炎症を抑え、痛みを軽減する
- 手首や指のストレッチをこまめに行い、血流を促す
また、痛みがある日は無理をせず、パパや祖父母など周囲に協力を求めることも大切。
音が鳴ったり動きのあるおもちゃで一緒に遊び、抱っこせずに相手をしてあげて手首の負担を軽減するのもおすすめですよ。
我慢は禁物！腱鞘炎で病院へ行くべきタイミングとは？
「湿布をしてれば治るだろう」「そのうち痛みも引くでしょ…」と思って放置していませんか？実は腱鞘炎は慢性化しやすく、悪化すると手術が必要になることもあるんですよ。
特にこんな症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
- 安静にしても痛みが引かない
- 手首や指の可動域が狭くなっている
- 抱っこや家事が困難になるほどの痛み
上記のような症状を感じているなら要注意！
放置すると関節が固まってしまい、治療に時間がかかる場合があります。「おかしいな」と感じたら、整形外科（もしくは手外科）等などの専門医に早めに受診するようにしましょう。
手首の痛みは「頑張りすぎ」のサインです
腱鞘炎は、体からの「そろそろ休んで」のサイン。
子育てを一生懸命頑張るママやパパほど痛みを我慢しがちですが、それは自分で自分を追い込んでしまう原因にもなります。
家事や育児を一人で抱え込まず、手首の負担を減らす工夫や、家族・周囲に頼る勇気も大切ですよ。
痛みを感じたら早めに休憩！手首の痛みがなくなると、育児の時間も少しラクになり、心に余裕も生まれるでしょう。
まとめ
腱鞘炎は、子育て中の多くの人が知らず知らずのうちに経験するもの。
放置すると悪化し、育児や家事に支障をきたすだけでなく、治療も長引いてしまうことがあります。痛みを感じたら「疲れのせい」と思わず、自分の体を労わるきっかけにしてあげてください。
子どもとの毎日を笑顔で穏やかに過ごすために、手首の痛みは我慢せず、今日からできるケアを意識してみましょう。
