音楽は心を癒したり、ワクワクさせてくれたりと様々な想いを楽しませてくれるものですが、不眠の改善にも効果が期待できることをご存じでしょうか?
昨今では、音楽が睡眠改善に役立つという科学的根拠も明らかになってきています。今回は「不眠と音楽の関係性|睡眠の質を高める効果的な音楽の選び方」について解説いたします。
不眠と音楽の関係性
音楽は古代から様々な形で利用されてきましたが、近年の研究により「音楽はストレスを軽減し、心身をリラックスさせる効果がある」ということが明らかになってきました。
音楽がリラックス効果をもたらすメカニズムは、主に音楽が脳波に与える影響によるものです。
心地良いリズムやメロディーが脳波を安定させ、リラックス状態を促進。そして身体がリラックスすると筋肉の緊張が緩み、心拍数も下がってストレスホルモンの分泌を抑制してくれます。
このように音楽は心身の緊張を和らげ、より深い眠りを叶えてくれるのです。
不眠改善や睡眠の質を高める効果的な音楽の選び方
不眠改善や睡眠の質を高める音楽には、以下のような特徴があります。
- リズムが穏やかでテンポが遅い(BPM60~80程度)
- メロディーや和音がシンプルで落ち着いたもの
- テンポに乱れがなく一定を維持
単調でゆったりしたリズムの音楽は、ストレスを和らげ不眠改善に効果的です。上記の特徴を持った音楽ジャンルの曲の中から、好きな音楽を睡眠前に聴くと、心が落ち着き心地良い眠りにつけるでしょう。
また、避けるべき音楽には以下のような特徴があります。
- 刺激的な音楽や歌詞
- メッセージ性の強い歌詞
- テンポが早い、テンポチェンジが多い
メロディーや歌詞の起伏が激しい音楽は、睡眠前には避けるようにしましょう。
不眠改善におすすめの音楽ジャンルは以下の通り。
クラッシック音楽
クラッシック音楽のなかでも、特にバロック音楽やモーツァルトの楽曲はリラックス効果が高いことで有名です。
- バッハの「ゴルトベルク変奏曲」
- モーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番第二楽章」
- グノーの「アヴェ・マリア」
- ベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ 第8番 《悲愴》 第2楽章」
- ショパンの「ピアノ協奏曲 第1番 第2楽章」
色々検索して好みの楽曲を探って見ましょう。
アンビエント音楽
アンビエント音楽とは、その名の通り「環境音楽」のことを指します。アンビエント音楽はBGMとして流すのに最適で、単調で優しい音色が心を落ち着かせてくれる効果を期待できます。
- ブライアン・イーノの「Music for Airports」
- ララージのAmbient 3: Day Of Radiance」
- エイフェックス・ツイン「Selected Ambient Works 85-92」
- フローティング・ポインツ×ファラオ・サンダース×ロンドン交響楽団「Promises」
BGMとして流して、ゆったりとした時間を過ごすのに最適ですよ。
自然音
波の音や雨音など、自然の中にある一定のリズムは、心を穏やかにし安眠を助ける効果があります。様々なサブスクリプションでプレイリストが提供されていたり、環境音を聴けるアプリもあるので、ぜひ探してみてください。
音楽を使った睡眠改善の方法
睡眠改善のために音楽を用いるときは、ベストなタイミングや音量、環境などがあります。
これらを意識することで、より音楽の効果を高めてくれるでしょう。
音楽を聴くタイミング
不眠改善に効果的な音楽を聴くタイミングは「寝る30分~1時間前」が最適。入眠前のこの時間帯に心身がリラックスすると、心が落ち着きスムーズに眠りに付くことができます。
環境とボリューム設定
音楽を聴く環境はできる限り静かな場所を選びましょう。また室内の照明も蛍光色(白の強い光)ではなく、電球色(オレンジ色)の優しい光がおすすめ。
音楽のボリュームはちょっとした雑音が耳に入るような、心地良く静かな音量がベスト。子守歌のような優しい音量を意識してみてください。
音楽と組み合わせたいリラクゼーションテクニック
入眠前に音楽を聴くとき、深呼吸や瞑想・ストレッチなどを同時に取り組むことで、心身が更にリラックスし、音楽の効果を高めることができます。心と身体、どちらも整えてあげることで、より良い眠りにつくことができるでしょう。
まとめ
音楽は不眠を改善する効果的な方法として注目されています。
頑張った一日の終わりに「聴くサプリ」として音楽を取り入れ、心身ともにリラックスして質の良い睡眠を叶えてみてくださいね。